ネイチャーゲームとの出会い(2011/5/23)
2011年05月23日
私とネイチャーゲームとの出会いは、理事長より提案していただいたある熊日の新聞記事でした。『森のようちえん体験しませんか?』氷川町の立神峡里地公園主催のものでした。当時、みどりの里が建築中でしたので、自然を使った遊び方に非常に興味がありました。
最初は、何をやらされるのかな?と半信半疑、遊び感覚で参加しました。カーナビで現地に向かうにつれ山奥で本当に里山というのが第一印象でした。他の参加されたお父さんお母さんたちは慣れた様子で、虫に刺されても大丈夫なゆに長袖を着て、おしゃれな長靴をみなさん履いていました。
いよいよ『森のようちえん』のはじまりです。森に入る前のお約束でしょうか。『皆さん、こんにちは。今からこの森に入りたいと思います。森の中にはどんな生きものが住んでいるかなー?』すると、すぐに子どもたちは競って『くまさーん!リス!バッタさん!!・・』次々生きものの名前が飛び交いました。
普段意識しない昆虫や動物の名前がポンポンとでてきました。中にはハチ!ヘビー!という子もいました。『そうだねー。ハチさんもいるし、ヘビさんもいるね。』え?ハチ?ヘビ?危ないなー。大丈夫??と通常の感覚ならこう思いますが、森のようちえんでは違いました。『みんなー。もし、ハチさんを見かけたら頭に手をおいて、こうしてかがんでください。そしてそーっとその場を離れましょう。
ハチさんは驚いたり、びっくりしたりすると刺すかもしれないから、静かにしましょうね。わかりましたか?ヘビたちも人間が害を加えなかったら噛みついたりしません。ここの森は私たち人間だけのものじゃなくみんなのものです。
わかりましたかー?』『はーい』なるほどー当時の私は、安全という言葉を優先するが故に、危険なものは排除する。危険なことはしない。そう思っていました。でもこうして話を聞くうちに、危険であるということを知った上でそれに対する準備、心構えさえあれば自然と共存できるんだということがはじめてわかりました。
いまのお父さんお母さんは、雨だから濡れると風邪をひく。暑いから外に出ると熱中症になる、寒いから外に出る風邪をひく。などよく聞きます。ここでは、雨に対しての適切な恰好(かっぱを着て両手が使えるように安全に動けるようにするなど)をすれば濡れないし、寒ければ温かい恰好、暑ければ熱中症対策で帽子をかぶったり、適宜、日陰で休んだり、水分補給をするなどの基礎予備知識などを教えます。
大人たちの勝手な都合で、子どもたちを自然から離してしまっているんだな。そう強く感じた一日でした。今ではテレビやインターネットも普及し、見たことのない動物でも子どもたちはよく知っています。
絵の中やテレビの世界で知っているだけであって実際に実体験で知っている動物は身近な動物以外はほとんどいないでしょう。ここでは、そんな大切なことを教えてくれた場所でした。今ではここの里地公園のチャオミン、しっぽさんこと幸山さん夫婦とはネイチャーゲームの仲間として一緒に活動しています。
※2011年のグリーンヒルみふね旧広報誌に掲載されたものです。