老人総合福祉施設グリーンヒルみふねメインイメージ画像 老人総合福祉施設グリーンヒルみふねメインイメージ画像

ここでは、グリーンヒルみふねに『暮らしている人』や
グリーンヒルみふねで『はたらいている人』がイキイキとみえるようなテーマで 構成されています。

『暮らしている人』『はたらいている人』
ここにいれば、自分のやりたいことができる!
ここにいれば、楽しいことがたくさんある!
ここにいれば、ドキドキ、ワクワクできる!

『暮らしている人』『はたらいている人』
いくつになっても、童心でありたい!
いくつになっても、かっこよくありたい!
いくつになっても、きれいでありたい!

そんなことを垣間見ることの出来るホームページです!
それではお楽しみください!

東北・関東大震災で学ぶこと(2011/3/29)

2011年03月29日

 今回の震災に見舞われた方々に対しまして、法人・施設の代表として心からお見舞い申し上げます。

世界でも有数のマグニチュード9.0という未曽有の巨大地震。毎日の報道が本当に痛々しく感じます。ライフラインが寸断されてしまい現地では情報が全く入ってこないそうです。情報が入ってこない分さまざまなうわさが飛び交い、正確な情報が手に入らないため、現地の人は混乱していると聞きました。速やかな現地の復興を遠い熊本から祈っています。

何事にも正確な情報の共有はやはり重要なことです。通常、私たちも情報を共有するためにそれぞれの専門職種に申し送っています。時々、同じ内容でも自分の知っている情報と相手の知っている情報に相違がある時があります。それは私たち専門職種の中では致命的なことです。間違った情報は業務の非効率化、職員間の信頼関係を構築する上で大きな弊害となります。自分の偏った見方あるいは職種、職責などの立場の違いで、受け方が変わることがあります。

情報の伝達をするとき、自分の思っている100%の情報を次の人に伝えたとき、受けた人は伝えた人の思いの50%しか伝わらないと言われています。その次の人にはさらに半分の25%、次は12.5%、6.25%、3.12%、1.56%、0.78%・・10人目に伝わるまでに限りなくゼロに近づくと言われています。いわゆる伝言ゲームの様なものです。

では、正確な情報を専門職として共有するにはどうすればいいのでしょうか。それは簡単です。大切な情報や必ず伝えなくてはいけない情報は文書化することです。あるいは相手がきちんと理解するまで伝えることです。相手が理解できなければ、理解できるように伝えるのが専門職として役割だと考えます。これは当然上司、部下の関係にも言えることでしょう。

もし、指示された部下が上司の指示を理解できてなかったら、部下は上司に対して理解できないことを伝えるべきだろうし、理解できていない部下に対して上司は理解できるまで説明すべきであり、お互いに情報は共有すべきでしょう。また、地域社会にも言えることです。

現在、個人情報保護法という法律の下に一人暮らしのお年寄りがどこに住んでいるのか私たち施設はすべて把握できていません。もし、大きな災害にあったとき、私たちの様な施設が役に立つかもしれません。避難所としての活用、お年寄りの一時的な住まいとしての提供。何ができるかわかりませんが、正しい情報や本当に必要な情報は共有すべきであると思います。

今、日本いや世界でこの未曽有の大震災で人間同士助け合いの精神が生まれています。避難場所で生活する人たちの様子が映し出されました。食事の時間になると順番に並び、『少ないけどすいません』とボランティア活動する人がいわれたら『食事があるだけでもありがたいと思っています。次にもらう人が足りなくなるといけませんから十分です。』という被災者のことば。またお互い協力して、避難所の玄関掃除やトイレ掃除をする被災者の方々。

無意識のうちに現地の方々が助け合っている光景を見ると私たち人間にとって本当に大切なものは何なのか。日頃、何不自由なく暮らしている私たちにとって失われつつあった『人のこころの温かさ』に気付かされました。

※2011年のグリーンヒルみふね旧広報誌に掲載されたものです。