しせっちょ・吉本 洋の本
しせっちょにとって本とは?
私にとっての本とは、
1番目は、未知の世界を知るというのは楽しいです。
2番目は、自分自身の考えの源になっています。
3番目は、自分がいま取り組んでいることや考えていることが正しいのか?確認をする意味で本を読んでいます。
読むだけでは物足りないので、実際にアウトプットとして施設長という立場でグリーンヒルみふねの中のマネージメントに活かしています。
実際に上手くいった場合には、「次はこれができるかもしれない!」物凄いモチベーションのアップにつながります。
本を読んでいると未知の言葉にたびたび出会うことがあります。その時に私はたいてい広辞苑で調べています。なるほどと腑に落ちた言葉が自分にとっての財産になっています。
逆に腑に落ちない言葉があった場合は、納得できるまでとことん調べます。
専門用語というのは、その業界でしか使えないものであって、何か人に伝えるときには必ずわかりやすい言葉に置き換えるように心がけています。
そうした意味で本は、私が人に何かを伝える時に役に立っているのかもしれません。
もっと本を読んでおけばよかった
いま振り返ると「大学時代にもっと勉強すれば良かった。」「なぜ大学を辞めてしまったのだろう?」
そんな想いから大人になって勉強する喜びを実感しています。
マンガが大好きでした。読書感想文で本を読む機会はありましたが、最初と最後だけ読んで感想を書く
器用な子ども時代でした(笑)
漢文とか古文が好きなので、長男に教えてもらいながらこれから勉強したいと思っています。
なぜ漢文や古文が好きかと言われると、大学時代に好きだった三国志の影響はあると思います。
子ども時代は過程をぶっ飛ばしていましたが、今は過程が面白い思います。私の著書の”熊本地震3部作”も
苦労があって、助け合いがあって、そういう過程の部分に魅力を感じだしたから、本が好きなのかもしれません。
しせっちょの書いた本
しせっちょの書いた本①
この本の構想は、2018年8月から始まりました。執筆を始めたきっかけは、私が講演活動を進めていく中でいつまで伝える事はできるのか何年この活動ができるかという想いがありました。
最初は1冊でまとめようと思っていましたが、私が日頃から読む本が200ページ以内で読むものが多く、手に取りやすいというのもありました。たくさんの方々に手に取って欲しいという想いがありました。
私の中でできるだけわかりやすい言葉で書くということを意識しました。
執筆するにあたって一番苦労したのは、情景描写です。
心情や状況を浮かべることは辛いことでもあり、残さなくてはいけないという強い使命感に駆られたのを覚えています。
実体験を時系列で並べ文字化することでまるで熊本地震が昨日起きた事ではないかと思うことが読者のみなさんにいかに伝わるように描けるのか?正直悩みました。
この本が書籍に並んだ時に感じたのは、当然、熊本地震関連のコーナーに置いて頂けて有難かったのですが、ノンフィクションのコーナーや郷土関連のコーナーに置いて頂けているのを見て、ジャンルに縛られない本が完成したという実感がありました。
管理者として孤独や葛藤をどう乗り越えたか
本書は、2016年4月に発生した熊本地震にて熊本県上益城郡御船町にある老人総合福祉施設グリーンヒルみふねがどのような状況に陥ったかまとめたものです。多くの入所者や一般の避難者、そして私を含めた職員が生き延びるために何をどうしてきたかが日本全国にある同様の施設の方々、あるいはその関係者やご家族にとって教訓になることを願っています。
本書掲載時期
2016年4月14日から2016年4月24日までの完全ドキュメント 特別養護老人ホームの職員30名の証言を掲載。
しせっちょの書いた本②
熊本地震 復旧から復興へ
この本の構想は、2018年11月から始まりました。2019年1月末に書き終えました。
正直この時期が一番大変だった時期で、終らせないといけないのに、思うように執筆が進まない。
理由は、愛犬のエピソードがこの本で書いてあるんですが、何度も鉛筆が止まり涙する自分がいました。
「なぜ自分は愛犬を助けてやることができなかったのだろ。」「なぜ自分があれだけのSNSを駆使しながら
発信・情報収集をしながら迷い犬の情報に気付くことができなかったのだろうか?」当時のコメントを振り返ると「飼い主さん助けてあげてください。気づいてあげてください。」悲痛なメッセージがたくさん寄せられていました。
犬も同じいのち、なぜいのちを守ることができなかったのだろう?今も後悔しています。
それ以降、動物を飼うことは出来なくなりました。本書では、災害によってペットたちも避難所へ行くことができない、余震が怖くて逃げだしてしまったものもいます。
動物たちもきっと怖い想いをしたのではないでしょうか?
災害時にはこうしたことが起こるということを知っておかないといけません。
こういった中、書き進まない自分を鼓舞したのが南海トラフ大地震発生確率が高くなったということです。
30年以内に起こるかもしれない南海トラフ大地震。明日にも明後日にも起こるかもしれない・・・。
「私の本が未災地の人たちのメッセージになるはずなのに、間に合わなかったらどうしよう?」
そんな大きな不安が執筆活動を進めてくれました。
2018年の12月中旬に完成。書き上げたあと、2019年2月に書店に並んだ時、「南海トラフ大地震に間に合って良かった」という気持ちが一番でした。「いのちを守る」「復旧から復興へ」のこの2部作は私自身にとっても大きな財産になりました。
復興への長い道のりをどう歩んできたか?
2016年4月に起きた2度の大きな地震。毎日起きる大きな余震に、職員はしばらく生きた心地がしなかった。それでも入所者や利用者、近隣の施設から受け入れた方のケアに全力を注ぐ。だが日が経つにつれて支援物資は充実してくるものの、圧倒的にマンパワーがたりない。疲労は限界に達する施設の生活が元に戻ってくるにつれて業務はさらに拡大していく。この長丁場の苦難を支えたものは何だったのか?
本書掲載時期
2016年4月25日から2016年6月1日(復興宣言)までの完全ドキュメント グループホーム・デイサービスの職員27名の証言を掲載。
熊本地震 未来への提言
人の出会いのドラマ
本書執筆を始めたのは、2019年1月からです。タイトルのように”未来への提言”ということで、現在進行形でおこなっている取り組みをどう文字化していくのか予測が立てにくい状況でした。今やっている取り組み自体が本当に上手くいくのか正直手探りな部分がありました。
実際に取り組みをおこなううちに様々な人々に出会い私自身も想像を超えたスピードで物事が進んでいきました。
普通ならば、計画を立てて実践していくのですが、実践して計画を後付けしていくという不思議な期間でもありました。
実践を重ねるうちにそれは本物であるということを確信し、自分自身の役割はこれだ。間違いなかったなと実感しました。
本書では、人の出会いのドラマが描かれています。
後に、日本福祉防災楽会という団体を立ち上げるのですが、発起人はそれぞれの地域で活躍されている方ばかりです。
日々何気なく、名刺交換をするのですが、その方と再会する機会が多く、福祉防災という枠を飛び越え異業種分野の方まで私たちの活動に興味を持ってもらえるようになりました。
災害というものは防ぐことはできませんが、
「様々な人と出会うことで、災害に対してこうした備えの仕方があるんだ。」と学ぶことができました。
災害というものに立ち向かっていく上で、人との出会いはまるでゲームの世界でいうRPG(ロールプレイングゲーム)のようです。
人と出会い。知識を高め、スキルを学び。また、出会いがある。
こうしたことはRPGに似てませんか?
人と出会い。経験値を積み、レベルアップしていく。
新たな武器を手に入れる。そして、ラスボスという自然災害に挑んでいく活動に生きがいすら感じさせます。
そうしたことが本書では随所に感じられるでしょう。
記憶を記録に 体験を教訓に
熊本地震からすでに3年が経つ。時の経過とともに人々の記憶が徐々に薄れていく。このままでは、あの苦しい体験が風化していく。記憶を記録として書きとどめ、後世の人々に伝えなくてはならない。地震・災害の体験を通じて培われた社会福祉施設の教訓は、きっと多くの同様の施設にも役立つことだろう。
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